外観や内装、間取り決めには力を入れていても玄関タイル選びは後回しにしがち。
ところが、玄関タイルで後悔している人は想像よりもずっと多く、注文住宅を建てて失敗したポイントとしてよく聞かれる箇所になりますので、しっかりとこだわって決めたいところ。
そこで今回は、
玄関タイルで失敗したくない!
玄関タイルの色選びのコツが知りたい!
自分が建てる家にはどの玄関タイルが合うの?
など、失敗しない玄関タイルの色選びについて解説していきます。
玄関タイルで後悔している方に共通するよくある失敗事例を参考に、玄関タイル選びのポイントについて見ていきましょう。
この記事を読み終えた頃には、あなたの家にはどんな玄関タイルを選ぶべきなのかが分かりますので、玄関タイル選びで悩まれている方は必見の内容ですよ。
玄関タイル選びで起きやすい失敗事例
白系 or 明るい色の玄関タイルでよくある失敗例
- こんなトコロが失敗の原因に…
- 泥や土、サビなどの汚れが目立ちやすい
- 反射で眩しい
- 思った以上に明るくなりやすい
広く明るい印象にしてくれるホワイトベースや明るい色の玄関タイルは、爽やかで清潔感のある玄関にしてくれます。
ですが、最も多い失敗談としてはやはり『汚れが目立つ』こと。
雨の日や子どもが遊びから帰ってきたあと必ずと言ってよいほど足跡がつきますし、傘立てや植木鉢のアイアンスタンド等からのもらいサビも気を付けないとよく起きるため、掃除の頻度も高くなってしまいます。
掃除や手入れをなるべくしたくない人にとっては、後悔したと感じている失敗例となります。
また明るい色は、タイルのサンプルで見ている時より施工後の方が明るく感じてしまいイメージ違いが起こりやすいため要注意です。
黒系 or 暗い色の玄関タイルでよくある失敗例
- こんなトコロが失敗の原因に…
- 埃や砂ぼこりなどの汚れや目立ちやすい
- 狭く感じやすい
- 玄関の中が暗い印象になりやすい
ダークトーンの玄関タイルは、モノトーンやモダンな住宅に合わせやすく落ち着いた印象にもなり、高級感を演出しやすく人気があります。
ですが、色が濃くなればなるほど泥汚れやちょっとした汚れは目立ちにくくなる一方で、埃や砂ぼこりなどの汚れがだんだんと目立ちやすくなってきます。
住宅の周辺環境が砂埃が立ちやすい土地の場合、頻繁な掃除やお手入れが必要となり後悔する人も多くなっています。
また暗めのトーンは狭く感じやすい特徴があるので、玄関スペースが大きくない場合は注意が必要です。
人気カラーの玄関タイルでよくある失敗例
- こんなトコロが失敗の原因に…
- 無難な色のグレーにしたのに柄やテクスチャまで考えていない
- 定番色テラコッタにしたのに家との雰囲気が合っていない
グレー人気は盤石のため、住宅会社の営業担当者にも無難なカラーとして薦められますが、材質や質感・柄などのデザインまで意識を向けずにそのまま決めてしまった結果、どこにでもあるような印象の薄いオーソドックスな玄関になりがちです。
せっかくのマイホームを建てるのであれば、同じグレーの中でもそれまでこだわった外観や内装に合わせて種類を選ばないともったいないことに。
またテラコッタの玄関タイルも同様で、定番とも言えるほど人気カラーではあるのですが、実は似合う家を選ぶ色になります。
家の外観デザインが洋風(北欧風・南欧風)の場合はとてもよく合うものの、モダンや和風テイストの家には向いていません。
見た目重視のお洒落な玄関タイルでよくある失敗例
- こんなトコロが失敗の原因に…
- 表面がザラザラ&質感がある玄関タイルは掃除がしづらい
- 凹凸があるとヒールなど靴によっては歩きにくい
表面がツルツルした玄関タイルに比べ、アンチグリップ加工でザラザラしている玄関タイルや、見た目の雰囲気がとても良い天然石や砂岩などのストーン調の玄関タイルは、グリップ面となるデコボコ凹んでいる箇所に汚れが入り込みやすく、掃除をしても汚れが取れにくいデメリットがあります。
また、スニーカーやサンダルなどでは気付きにくいですが、凹凸があることで細いヒールでは歩きにくく感じるような質感のものもありますので、歩きやすさも気にする場合は歩行への影響が少ない質感のものを選ぶようにするのがポイントです。
数色組み合わせの玄関タイルでよくある失敗例
- こんなトコロが失敗の原因に…
- 色の組み合わせが難しい
- ミックス模様は飽きやすい
玄関タイルを複数色の組み合わせで敷き詰める場合、家の配色やタイルの色同士の相性などバランスを取るのが難しくなるため、色の統一感が損なわれるリスクがあります。
また、3色ミックスや遊び心ある模様は、住み始めの当初は華やかに感じるものの、時間の経過とともに次第に飽きがきてしまうことも。
玄関タイルのイメージ違いでよくある失敗例
- こんなトコロが失敗の原因に…
- 施工後の玄関を見ると思っていた色とイメージが違った
- 内装のインテリアや外観デザインと合っていない
玄関タイルを決める打ち合わせでは、よくサンプルの見本台帳でタイルの色や質感を確認しながら進めていくのですが、だいたい5cm角ほどの大きさしかないので実際に施工するとサンプルよりも明るく感じたり、黄みや青み赤みなどの色味の濃淡がイメージと違う仕上がりになってしまい、これが失敗のもとになってしまいます。
他にも、タイルの種類はとても多い上にそれぞれ特徴となる趣きがあるので、内装や外装の雰囲気に合ったタイル選びが必須となります。
ところが、実際には内装や外装どちらかだけを念頭に置いた玄関タイル選びをして失敗しがちなので、玄関アプローチから室内の玄関スペースのインテリアまでイメージを膨らませて選ぶように心がけたいですね。
表面がツルツルの玄関タイルでよくある失敗例
- こんなトコロが失敗だった…
- 少しでも掃除をラクにしたいとツルツルの玄関タイルにしたら雨の日に滑って危ない
質感がツルツルの玄関タイルの場合、表面が濡れてしまうと滑りやすくなるので雨の日などは注意が必要になります。
掃除がしやすそうだからという理由だけで表面がツルツルの玄関タイルを選んでしまうと、失敗したと感じる要因になってしまうことも。
サイズが小さい玄関タイルでよくある失敗例
- こんなトコロが失敗の原因に…
- ごちゃごちゃして見えてしまう
- 目地にゴミが溜まりやすい
玄関タイルには一般的に、10cm角・15cm角・20cm角・30cm角などサイズ展開があります。
サイズが小さいと敷き詰めたときの割付が綺麗に収めやすいメリットがある一方で、タイルとタイルの間にできる目地が多くなるため、ゴミが溜まりやすくなったりごちゃごちゃした印象になってしまい後悔する方も多いです。
玄関タイルで失敗しないためには3つの基準で選ぶようにしよう!
玄関タイル選びでよくある失敗事例をご紹介しましたが、「じゃあ実際にどんな玄関タイルを選べば失敗しないのか?」、ここから失敗しない玄関タイルの選び方についてポイントをお伝えします。
実は、玄関タイルはたった3つの選択基準をベースとするだけで、住み始めた後に「こんなハズじゃなかった…」と後悔することが少なくなります。
- メンテナンス性
- 機能性
- デザイン性
この3つの基準を意識して玄関タイル選びを進めるようにしましょう。
1.メンテナンス性で選ぶポイント
- グレーなど中間色を選ぶと埃や土が目立ちにくい
- 質感のあるものに比べ表面に凹凸が少ない方が掃除がしやすい
- 目地の色は暗めの方が汚れが目立ちにくい
- 汚れを目立たせたくなければ柄のあるタイルがおすすめ
玄関タイルのよくある失敗例として、掃除がしづらいと悩まれているケースが多いのが特徴です。
ですので、掃除がしやすく汚れが付きにくいなどのメンテナンス性が高いタイルを選ぶことで、この問題点を無事に解決することが可能になります。
例えば、表面に凹凸があるものは掃き掃除がしづらく凹み部分に黒ずみなどの汚れも入り込むため、なるべく表面に微細な孔が少ない玄関タイルを選ぶようにすると清掃性がUPします。
と言っても忙しくてこまめな掃除が出来ない場合もありますよね。
そういったときは、柄がある種類を選んで汚れを目立ちにくくしたり、埃が目立ちにくいグレーや中間色を選ぶようにすると、普段から綺麗な印象の玄関に保つことができるためおすすめです。
2.機能性で選ぶポイント
- 清掃性が高い防汚加工タイルなら汚れが気になりにくい
- 雨の日でも滑りにくいノンスリップタイル採用で安心
玄関タイルには見た目の意匠性だけでなく、防汚加工や防滑性能といった機能性が備わったタイルも存在します。
防汚加工されたものは汚れが付着しにくく落としやすいので日頃の清掃を楽にしてくれますし、防滑性能が高いものは濡れた状態でも滑りにくいので安心できます。
日頃の清掃を楽にしてくれたり安全面に考慮されている玄関タイルを選ぶと、より生活を快適にしてくれるので機能性のあるタイルを検討してみるのもおすすめですよ。
3.デザイン性で選ぶポイント
- 小さいサンプルだけで判断しない
- タイルと外観・内装とのバランスを考える
- カラーだけでなく質感やタイルの柄にもこだわる
- 複数の色を組み合わせるならシンプルなデザインに
見た目で失敗してしまう原因として多いのが、打ち合わせ時と施工後のイメージ違い。
玄関タイル選びは、家の間取りの検討やヒアリングを経て内装デザインや外装デザイン~住宅設備やコンセント位置などのインテリアを進めたあと、外構(外部仕様)として決めていくことが多いので、家づくりの終盤で疲れも出ている状況の中、予算の範囲内で色合わせだけして半ば適当に決めてしまうオーナーさんも少なくありません。
特に、カラーベースだけでタイル選びをしてしまうことで洗練されていない印象に陥りやすいため、家のテイストやデザインに合わせて天然石調の質感や石目調のストーンの柄などを採用し、高級感のある雰囲気に仕上げるとより外観やインテリアも華やかになります。
外観ベースで玄関タイルを決める時は、外壁タイル、サイディング、塗装壁、基礎の仕上げの色に合わせる方法がおすすめです。
納得して選んだ玄関タイルなら後悔はしない!
今回は、戸建てマイホームの玄関タイルの色選びでよく見られる失敗事例をご紹介しました。
最も多い後悔ポイントは、
- 汚れが目立ち掃除がしづらい
- 見た目が気に入らない
- 滑りやすく危ない
大きくまとめると上記3つに分類されます。
玄関タイル選びを成功させるためには、あなたが優先したい点をデメリットも把握した上で決めていくことがとても大切。
例えば、玄関タイルの汚れを100%無くすことは不可能なので、気に入ったタイルが汚れが目立つやすい色だからと言って諦めてしまわず、日々の清掃の手間を理解した上で納得して選ぶようにする、ということです。
日頃の手入れのことも考慮しながらも、家のテイストにマッチするよう見た目にこだわりながら決めることを意識しましょう。
そうすることで、住み始めてから「失敗した…」と後悔せずにすみます。
最後のアドバイスとして、迷ったら汚れの目立ちにくいグレー系や中間色のカラーに絞り、その中から自分の好みにあった雰囲気の質感や柄のタイルから探すと選びやすくなります。
まずは、色んな外装床用タイルや実際に施工された素敵な事例を参考にしながら、自分が気に入ったタイルを見つけるところから始めてみましょう。