家を購入する際に「補助金」がもらえる制度があるのはご存知ですか?
新築で住宅を購入するときは、他にも色々と決めないといけないことが多かったり、手続きに追われたりと忙しくなるので、支給される助成金や減税制度についてまで意識が向きにくいです。
でも、せっかくもらえる補助金を”知らない”というだけで受け取らないのはもったいない!
そこで今回は、新築の一戸建て住宅を購入することで受け取り可能な補助金を、分かりやすく一覧でまとめてみました。
あなたがこれから建てる、または建てた家が、どのような補助金の支給対象となるのか、条件や申請方法と合わせてご紹介していきます。
補助金を受け取るためには様々な条件があったり、自分で申請する必要があったりと面倒なことも…。
まずはどのような補助金があるのかを把握した上で補助金制度を活用し、購入資金の負担を少しでも軽減するようにしましょう。
新築一戸建て購入でもらえる補助金一覧
新築住宅の購入はとても大きな価格となる為、少しでも安く抑えられると嬉しいですよね。
そこで知っておきたい情報として“住宅関連の補助金”があります。
新築住宅に適用される補助金として、
- すまい給付金
- ゼロエネ住宅補助金(ZEH補助金)
- 地域型住宅グリーン化事業の補助金
- エネファーム導入支援補助金(家庭用燃料電池システム導入支援事業補助金)
- 家庭用蓄電池の導入支援補助金
がありますが、それぞれ補助金の対象となる条件が異なりますので、どういった補助金なのかお伝えしていきたいと思います。
また、気になるのは「いくらもらえるのか」、「いつもらえるのか」ということ。
各補助金制度の詳細と、給付される補助金額、申請方法についてまとめましたので、1つ1つ確認していきましょう。
すまい給付金
「すまい給付金」は国土交通省が実施している補助金制度で、新築戸建て住宅だけでなく、マンションや中古物件の購入も給付の対象となります。
消費税増税による住宅購入の負担を軽減する目的で平成26年4月からスタートされた補助金で、消費税10%への引き上げ後(平成31年10月予定)の平成33年12月まで実施しています。
家の購入を検討している人であれば、一度は耳にしたことがあるのでは?
「すまい給付金」の支給額は10万円~50万円と高い金額設定となっているので、補助金を受け取ることが出来れば、大きく負担を軽減することが可能です。
補助金の給付条件
すまい給付金 がもらえる給付条件は、
- 購入した住宅の床面積が5㎡以上で自己所有住宅として居住する
- 建物の施工中に第三者機関による検査を受けて一定の品質が確認された住宅
- 年収が一定額以下
の3つを満たしていて、「すまい給付金」の申請手続きをした人が補助金の支給対象となります。
①に関しては、投資用の不動産(よく営業電話がかかってくる投資用マンション購入等もこれに充たります)など、自分が実際に住まない場合には支給対象とはなりません。
②の条件については、
- 住宅瑕疵担保保険に加入されている
- 建設住宅性能表示利用している
- 住宅 瑕疵担保責任 保険法人により保険と同等の検査が実施されている
これらのうち、どれかを満たしていれば「一定の品質が確認された住宅」ということになります。
③の条件となる年収は消費税率によって対象の年収額が異なりますが、住宅ローンで借り入れて新築購入した場合は、
- 消費税8%時:年収510万円以下
- 消費税10%時:年収775万円以下
が すまい給付金 を受け取れる対象者となります。
住宅ローンの借り入れがなく現金で住宅購入した場合は、年齢が50歳以上・消費税10%時には年収650万円以下という条件が追加されます。
「すまい給付金」の給付額と申請手続き方法
すまい給付金 は、新築一戸建て住宅を購入した当時の年収によって給付額が決定するのですが、年収が低い人ほど恩恵を受けられる制度となっています。
すまい給付金の[年収別でみる支給額]一覧 | ||
---|---|---|
消費税率 | 年収の目安 | 支給金額 |
8% | 425万円以下 | 30万円 |
425万円超~475万円 | 20万円 | |
475万円超~510万円 | 10万円 | |
10% | 450万円以下 | 50万円 |
450万円超~525万円 | 40万円 | |
525万円超~600万円 | 30万円 | |
600万円超~675万円 | 20万円 | |
675万円超~775万円 | 10万円 |
最大で50万円も補助金がもらえる「すまい給付金」ですが、気を付けなければいけないことが2つあります。
- 補助金の受給のためには各自申請手続きが必要
- 申請期限は新築住宅の引き渡し日から1年以内(現在は1年3ヶ月以内)
すまい給付金 は、家の購入と同時に自動的に支給されるわけではありません。
期限内に自分で申請手続きを行う必要があり、その申請期限は1年(現在は1年3ヶ月間)となっていますので、住宅の引き渡しが完了したらなるべく早めに手続きを行うようにしましょう。
申請方法ですが、すまい給付金のサイトから申請書類を入手し、郵送または申請窓口に提出します。
ゼロエネ住宅補助金(ZEH補助金)
ゼロエネ住宅補助金(ZEH補助金)は環境省が実施する助成制度で、ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及支援を目的とした補助金です。
ZEHの読み方はゼッチと言い、ゼロ・エネルギー・ハウスの頭文字となっていて、住宅の断熱性・省エネ性能を高めた上で、生活で使用する「電気・ガス」のエネルギー量を上回る自然エネルギー(太陽光発電など)でまかなう住宅になります。
「省エネ住宅を建てたい!住みたい!」と気になっている人は、一度こちらのサイト(タウンライフZEH特集)で資料請求してみて下さい。※もちろん無料です。
ZEH対応の住宅会社のカタログが欲しい方は、下記のサイトにて無料で取り寄せ可能です。
ZEH住宅を詳しく知ることができ、どのくらいの省エネ効果があるのかや、いくらくらいで家を建てられるかがすぐに分かりますよ。
今後はZEHがスタンダードになってきますので、光熱費のかからない新築一戸建てが欲しいと考えている人なら、迷わずゼロエネ住宅補助金の受給を視野に入れて家づくり・家の購入を進めていきましょう。
補助金の給付条件
注文住宅で家を建てるならZEH要件を満たすように新築したり、建売の場合であればZEH建売住宅を購入することで補助金の支給対象となります。
ZEH補助金の支給対象となる住宅は、
- 自己所有住宅として居住する住宅
- 外皮性能(断熱性能)が地域で定められた基準値以上の住宅
- 標準的な住宅消費エネルギーよりも20%以上の削減が見込める住宅
- 再生可能エネルギー(太陽光発電システム)を導入した住宅
- 住宅の消費エネルギーを「省エネルギー+創エネルギー」が上回る住宅
上記5つの条件を満たしている必要があります。
今ではZEH仕様の住宅が注目を集めており、ZEHビルダーのハウスメーカーや工務店もたくさんあります。
ZEH住宅を建てる前提で依頼すれば、上記の条件を満たす家を作ってくれますので、必然的に補助金の受給対象となります。
「ゼロエネ住宅補助金」の給付額と申請手続き方法
2018年度(平成30年度)は、ZEH(ゼッチ)の補助金支給の条件を満たすと、70万円もの補助金を受け取ることができます。
さらに、ZEHの要件を満たす住宅に「低炭素化の素材を一定量以上使用して建築」という追加要件も満たすことで、さらにプラス20万円、トータルで90万円の補助金が支給されます。
参考:環境省[ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)化等による 住宅における低炭素化促進事業]
また、2018年度(平成30年度)からはZEH+(ゼッチプラス)の補助金がスタートされました。
ZEH+とは、上記のZEHよりも少し厳しめの要件が設定されていて、ZEH+の要件を満たすことで「115万円」の補助金が給付されます。
ZEH(ゼッチ) | ZEH+(ゼッチプラス) | ||
---|---|---|---|
補助金 | ZEH住宅 | 70万円 | 115万円 |
ZEH低炭素住宅 | 90万円(70万円+20万円) |
ZEH補助金の申請手続きについては、ZEH条件を満たす住宅を建てるZEH認定ビルダーが代理で行ってくれますので、特別な手続きは必要ありません。
住宅メーカーや工務店に任せておけば問題ありませんし、もし不安があれば担当者に問い合わせてみると良いでしょう。
地域型住宅グリーン化事業の補助金
地域型住宅グリーン化事業によって、優れた木造住宅に対して支給される補助金制度です。
この助成金は、先ほどのゼロエネルギーハウスのZEHや長期優良住宅を、地域の工務店にて新築する場合に、決まった金額の補助金が交付されます。
補助金の給付条件
地域型住宅グリーン化事業の補助金が給付される条件は、地域型住宅グリーン化事業グループに属する工務店によって建築された住宅という前提条件のもと、
- 長寿命型の長期優良住宅であること
- 高度省エネ型の認定低炭素住宅であること
- 高度省エネ型の性能向上計画認定住宅であること
- 高度省エネ型のZEH(ゼロ・エネルギー住宅)であること
の4つのいずれかに当てはまる住宅が対象です。
参照:一般社団法人 木を活かす建築推進協議会[地域型住宅グリーン化事業]
上記の条件に当てはまるような新築一戸建て住宅を、地域に根付いた中小工務店で建てたいと検討している方にとっては、是非活用したい補助金制度と言えます。
「地域型住宅グリーン化事業の補助金」の給付額と申請手続き方法
長寿命型の住宅や高度省エネ型の住宅を”新築で建てる”ことによって、下記の表の通りそれぞれ補助金が給付されます。
補助金 | |
---|---|
長期優良住宅 | 上限100万/戸 |
認定低炭素住宅 | 上限100万/戸 |
性能向上計画認定住宅 | 上限100万/戸 |
ZEH(ゼロ・エネルギー住宅) | 上限165万/戸 |
申請手続きに関しては、新築住宅を建築した工務店側で申請書類を作成し、支援室の申請窓口に提出してくれますので、施主(あなた)側での申請は必要ありません。
地域型住宅グリーン化事業の補助金が工務店の口座へ振込されますので、その後あなたの口座に払い込みしてもらうという流れで受け取ることが出来ます。
参考資料:地域型住宅グリーン化事業[補助金交付申請等手続きマニュアル]
エネファーム導入支援補助金(家庭用燃料電池システム導入支援事業補助金)
エネファーム導入支援補助金は、家庭用燃料電池システム「エネファーム(ENE・FARM)」を住宅に導入することによって、省エネ・CO2削減を目指す経済産業省が実施する助成金制度です。
今から家を建てることを検討している方であれば、エネファームという言葉を聞いたことがあると思います。
正式には「家庭用燃料電池コージェネレーションシステム」と言われていて、燃料電池とコージェネレーションシステムを併せ持った住宅用の商品となっています。
設置による大きなメリットは、省エネと光熱費の削減です。
「家を建てるならエネファームを導入したい」と検討しているのであれば、忘れずに補助金を受け取るようにしましょう。
補助金の給付条件
エネファーム導入支援補助金は、特に注意すべき給付条件などはありません。
細かい点でご紹介すると、
- エネファームを6年以上使用すること
- 排出削減事業への参加表明が可能なこと
などがありますが、エネファームを設置するだけで後は特に意識することはないでしょう。
「エネファーム導入支援補助金」の給付額と申請手続き方法
エネファームを導入することで交付される補助金額は、最大で12万円※1となっています。
補助金がいくら支給されるかは、エネファームの機器価格と工事費の合計金額と、導入する燃料電池のタイプによって決定されます。
基準価格以下 | 基準価格超~裾切価格以下 | |
---|---|---|
PEFC(固体高分子形) | 6万円 | 3万円 |
SOFC(固体酸化物形9 | 12万円 | 6万円 |
エネファームを新築住宅に設置後、補助金申請書類を提出することで、補助金を受け取ることが可能です。
申請の詳細については「燃料電池普及促進協会(FCA)」を確認して下さい。
家庭用蓄電池の導入支援補助金
https://www.env.go.jp/guide/budget/h30/h30juten-sesakushu/003.pdf
家庭用蓄電池の導入支援補助金は、住宅用太陽光発電システムを設置している戸建て住宅に対して、住宅用の蓄電池の設置を支援する目的で環境省が実施している助成制度です。
蓄電池の導入で、太陽光発電やエネファームなどで発電した電気を蓄えることができ、エネルギーの自給自足ができる家づくりを目指せます。
今後さらに蓄電池の価格が下がると予想されますが、補助金がいつまで交付されるかは不明です。
それでも「光熱費節約の為にも新築時に導入したい」と感じているのであれば、お得に導入できる補助金制度を活用しましょう。
補助金の給付条件
家庭用蓄電池の導入支援補助金が給付される条件は、
- 10kW未満の太陽光発電システムが設置されている住宅
- 一定の条件を満たした家庭用蓄電池の設置
の2つを満たせば良いだけですので、補助金をもらうためのハードルはとても低いですね。
「家庭用蓄電池の導入支援補助金」の給付額と申請手続き方法
支給される補助金の金額は、設置する蓄電池の容量(kW)に対して3万円/kWです。
さらに、設置工事費に対しては5万円が支給されます。
仮に5kWの蓄電池を設置した場合、
3万円 × 5kW + 5万円 = 20万円
となる計算です。
また、環境省だけでなく各自治体も住宅用蓄電池導入に対して補助金制度を設けています。
補助金受給の申請については、業者が必要書類を用意してくれますので、必要事項を記入の上で業者に提出します。
あとは業者側で手続きを進めてくれますので、特に難しいことはありません。
その他の新築一戸建て住宅の購入でもらえる補助金制度
ここまでは、国からの支援として新築住宅の建築に伴う補助金についてお伝えしましたが、実は各市町村の自治体から給付される補助金もあります。
各自治体による住宅関連の補助金は意外と多い
住宅関連では、市町村ごとに補助金制度が用意されていることが多いです。
先ほどの蓄電池もそうですし、太陽光発電システム導入におけるHEMS(ヘムス)※2の導入などにも補助金の交付をしています。
他にも、自治体による住宅関連の補助金には、自治体の人口増加を図る誘致を目的としている側面も強く、
- 次世代育成住宅助成
- 親元近居助成
- 子育て・若年者世代転入者マイホーム購入助成金
- 住宅購入支援助成金
- 県産材使用の新築住宅への補助金
など多くの補助金制度があります。
また、3世代が同居して住む家を建てる場合にもらえる補助金などもあります。
新築を建てる予定の地域でも補助金制度が実施されているかもしれませんので、事前に確認してみると良いでしょう。
住宅購入に適用される補助金は最大限活用しよう!
新築住宅の購入はとても大きな金額の話となるため、数十万円の金額が「高い」と思わなくなるくらい感覚が麻痺してきます。
ですが、その数十万円を補助金によってまかなうことで、少しでも浮いたお金を将来のための貯蓄に回すことが出来ますし、必ず今後の生活のために大きく役立ちます。
またお小遣い程度ですが、商品券(ギフトカード)を手に入れる方法があります。
それが、「SUUMOの新築一戸建て購入者アンケート」です。
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- アンケート受付期間
- 申込受付期間: 2018/2/28(水)~2018/7/17(火)
- 回答受付期間: 2018/2/28(水)~2018/7/31(火)
こちらのアンケートは、新築一戸建て住宅を購入したあとにしか登録できませんので、まだ家を購入していない人は購入後にこちらからアクセスしましょう。
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まとめ
今回は、新築一戸建て住宅を購入する際に、もらえる可能性がある補助金についてご紹介しました。
また、今回ご紹介したような補助金制度だけでなく、住宅ローンなどの税制優遇される減税制度もありますので、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
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家の購入を考えている人のほとんどが、こういった住宅関連の補助金制度を利用することで「あとでお金が返ってくる」などの情報知らないため、知らず知らずのうちに大きく損をしているケースがあります。
ですが、この記事を読んで頂いたあなたなら、補助金をしっかりと最大限活用した家づくりを目指せると思います。
条件にもよりますが、長期優良住宅やZEH、蓄電池などだけでも100万円前後の補助金をもらえる可能性がありますし、すまい給付金 についてはほとんどの方が対象になると思います。
補助金・減税制度を上手に利用し、新築購入の負担を少しでも軽減させて下さいね。