工務店と時間をかけて打ち合わせしたのに、出してもらった間取り図がしっくりこない…。
ハウスメーカーに提案してもらった間取りプランにどうしても納得できない…。
そんな時に試したいのが、間取り図の作成のみを他の業者に依頼する方法です。
注文住宅を建ててもらう住宅会社は決まっていても、住宅の設計図・間取り図がどうしても気に入らない場合には、間取り図の作成だけを他の実績あるプロの設計士さんに依頼するといった方法もあります。
そこで今回は、『間取り図だけ作成を依頼する方法』についてまとめました。
おすすめの間取り図の作成依頼先や、気になる料金についてもご紹介していきますよ。
今現在、提案を受けている間取りプランに納得がいっていない方や、一から新築マイホームとなる理想の間取りプランを手に入れたい方は、是非参考にして下さい。
間取り図だけの作成や提案を依頼する方法
家を建ててもらうハウスメーカーや工務店が決まっている場合でも、何度も打ち合わせを重ねて提案してもらった間取り設計図が気に入らないと感じてしまうことは多いもの。
そうなると、間取りについて相談やアドバイスが欲しくなったり、希望に沿った理想の間取りを形にして欲しいと思いますよね。
そこで取れる行動として、
- 建築事務所・設計事務所に間取り図作成依頼をする
- WEBサービスで間取り図作成依頼をする
上記2つの方法があります。
1.建築事務所・設計事務所に間取り図作成依頼をする
建築デザイン事務所や設計事務所は、間取り図だけの設計&提案、さらにすでに手持ちの間取りに対して診断をしてくれるセカンドオピニオンとして依頼することが可能な場合があります。
特徴としては、一級建築士の中でも設計スキルが高い反面、その分依頼料も数十万円~高いと100万円ほどと高額になるケースがほとんどということと、事務所が提携している住宅会社で家を建てる場合にのみ間取り図を設計してもらえることが多いです。
2.WEBサービスで間取り図作成依頼をする
間取り図作成のみを依頼するのであれば、WEBサービスの活用が1番おすすめ。
オンラインで間取り図作成依頼ができる最大の特徴は、無料で依頼できるものから有料になるものまで様々あるものの、設計のプロである建築士にオンライン上で自宅から気軽に依頼することができる点。
有料でも低価格帯なので、依頼までのハードルも低いのも魅力的です。
各社から間取り図をもらうために住宅展示場や地元の工務店を何社も回ったり、高額な料金を取られる建築事務所や設計事務所に相談にいかずに済むので、仕事や子育てに忙しくて時間がない家庭の人でも利用しやすいというのは大きなメリットですよね。
ということで、次では間取り図の提案や作成を依頼できるWEBサービスを一覧表にまとめましたので見ていきましょう。
間取り図の作成依頼ができるWEBサービス7選
サイト名 | 料金 | 間取り作成 | 間取り診断 |
---|---|---|---|
タウンライフ家づくり | 無料 | 〇 | × |
ハウジングバザール | 無料 | 〇 | × |
madree(マドリー) | 有料※一部無料 | 〇 | × |
ココナラ | 有料 | 〇 | 〇 |
建築家紹介センター | 無料※一部有料 | 〇 | × |
住宅・間取りの設計サポート | 有料 | 〇 | 〇 |
セカンド・プランニング株式会社 | 有料※一部無料 | 〇 | 〇 |
間取り図だけの作成依頼ができるWEBサービスでは、有料になるものでも設計事務所に比べて間取り図の依頼料金も良心的。
家づくり成功の秘訣はやはり間取り決めになるので、間取りプランをたくさん提案してもらうためにもWEBサービスを積極的に利用しましょう。
また無料で間取り提案がもらえるサービスもあるので、目的に合わせて選んでみてください。
タウンライフ家づくり
タウンライフ家づくりは、大手ハウスメーカーから工務店まで多数の中から気になった住宅会社を選択して、その会社のプロの設計士さんからオリジナルの間取り提案が無料でもらえる間取り依頼サービスです。
一度に複数の住宅会社を選んで間取り依頼することが出来るので、あなたの新築マイホームに対する要望に沿って作成してもらった設計図を10社以上から提案してもらうことも可能です。
さらに、各社とも作成した間取り図にあわせて見積金額も一緒に提案してくれるため、おおよその相場を把握できる上に比較検討もできますし、もし気に入った内容の会社があればそのまま打ち合わせを進めてみても良いでしょう。
ハウジングバザール
ハウジングバザールは、先ほどのタウンライフ家づくりと同様に複数の住宅会社から、一括でオリジナルの間取りや資金計画書、パンフレットなどがもらえる間取り依頼サービスです。
大手ハウスメーカーが多数登録されているタウンライフ家づくりに比べ、ハウジングバザールは地域に特化した工務店が数多く登録されているので、好みに合わせて利用サービスを使い分けてみると良いでしょう。
madree(マドリー)
madree(マドリー)は、サービスに登録している全国の建築家・設計士にオーダーメイドで間取り設計図を作成してもらえるWEBサイトです(関東エリア限定)。
基本的には間取り図の作成には料金設定がされているものの、キャンペーンを行っていることもあり間取りプラン1案なら無料で作成してもらえることも。
また、今までにmadree(マドリー)を介して建築家・設計士が作成した間取り図の実績一覧を見ることが出来ます。
無料会員登録をすることで、利用者の間取り作成依頼時の要望やプランのコンセプトと併せて見ることが出来るので、今後の間取りアイデアに活かす材料として利用してみるのもおすすめです。
ココナラ
ココナラは、個人のスキルを手軽に売買できるマッチングサービスです。
間取り図の設計ができる一級建築士や二級建築士の方の登録もあり、間取り図だけの作成依頼はもちろん、間取り診断や相談まで自由度の高い依頼案件を伝えることが可能です。
報酬額も、建築事務所や設計事務所に依頼するよりもリーズナブルな相場感となっているため、費用がかかっても間取り図だけ提案してもらいたいという方にピッタリのサービスです。
建築家紹介センター
建築家紹介センターは、一級建築士の方が運営するWEBサイトです。
基本的には、新築を建てたい人がどの住宅会社に依頼するかどうかを検討するために利用するサービスで、目的や要望を記載して掲示板に投稿すると、プロの建築士の方から返信メッセージをもらうことが出来ます。
掲示板への投稿は無料で可能なのですが、間取り図だけの作成を依頼する場合は、掲示板に書き込みの際にその旨と報酬としてお渡しする予算額を提示するようにしましょう。
住宅・間取りの設計サポート
住宅・間取りの設計サポートは、一級建築士の方が運営しているWEBサイトです。
間取り図だけの作成依頼に対してサポートしていて、平面図から立面図(建物を側面から見た図)、立体的なパース付きで提案してくれるなど各サポートプランが設けられており、それぞれ料金も約40,000円ほどから依頼することが可能です。
セカンドオピニオンとしての間取り添削も行っていて、税込19,800円で相談することが可能です。
セカンド・プランニング株式会社
一級建築士の方が、間取りについての相談受付や設計図による間取り提案、またセカンドオピニオンに特化したサービスを提供されているWEBサイトです。
お手持ちのInstagramで #セカプラ のハッシュタグをつけて間取り図の写真やイラストを投稿すると、無料でコメントをもらうことが可能です。
一歩踏み込んで相談したい場合には部分修正プランもあり、1フロア2,000円と手軽に間取り修正案の提案依頼をすることも出来ます。
また、アキュラホームなどと提携していて、協賛メーカーで家を建てると施工金額の割引サービスが受けられます。
間取り図だけの作成を依頼するときの注意点
ここまで、間取り図の作成依頼ができるWEBサービスをご紹介しましたが、間取り図だけを作成して欲しい場合には注意しておきたいポイントがあります。
ハウスメーカーや住宅展示場では間取り図だけの提案は受けられない
まず一つ目の注意点として、ハウスメーカーや住宅展示場では間取り図だけの作成はしてもらえません。
ハウスメーカーがたくさん入っている住宅展示場をまわることで、複数の会社から簡単に間取り図を作ってもらえそうなイメージを持ちがちですが、基本的には数時間単位の打ち合わせを何度も重ねて、施主の希望を取り入れた間取りプランを少しずつ仕上げながらステップを進めていきます。
そのため、あなたの家族の要望を取り入れた間取りプランの提案は、契約してから設計士に依頼するハウスメーカーも多く、契約前までの段階では家族構成や条件をもとにすでに用意されている実績の間取りプランで提案されます。
近所や地元の工務店さんでも、ほぼ同様の流れになっています。
間取り図の作成にかかる料金を事前に確認してから依頼をしよう
間取り図の作成にかかる料金は、無料で提案してもらえる方法から有料で作成してくれる方法まで様々です。
無料で提案してもらえる方法としては、先ほどご紹介したタウンライフ家づくりやハウジングバザールなどのWEBサービスがありますが、間取り図作成のほとんどが設計料として料金がかかってきます。
他に、間取り図設計として有名なのが建築事務所や設計事務所になりますが、着手金プラス工事料金の数パーセントのマージンがかかってくるなど料金がとても高額で、予算にゆとりがないとなかなか難しいところ。
最近では、建築士の方が運営しているWEBサイトで直接請け負うパターンも見られ、建築事務所の設計料に比べるとリーズナブルな価格設定になっています。
また、似たような依頼先としてTVCMでもおなじみココナラもあります。
1件の間取り図制作で数万円ほどで依頼することが可能ですし、間取り図の作成だけでなく間取り診断としてセカンドオピニオンの利用も増えてきています。
どの依頼先であっても、間取り設計にいくらかかるのか事前に確認を取るようにするようにしましょう。
間取り図だけの作成・設計を依頼する場合はあくまで”参考”にする程度にしておこう
実は、間取り図だけを作成してもらったあと、よその住宅会社で間取り図のとおり建てることは出来ません。
というのも間取り図だけを作成してもらいたい場合、ケースとしてはすでに打ち合わせしているハウスメーカーや工務店などに提案してもらっている間取りプランに納得がいっていない状況なことが多いと思います。
そんな時は、理想どおりの間取り図を他の業者に作成して欲しくなりますが、土地の形状や建蔽率などの敷地条件に加え、建物の構造や工法などで建てられる間取り条件が変わるため、他社で作成してもらった間取りをそのまま使うことは難しくなります。
そのため、あくまで参考資料として活用した方が良いでしょう。
- 家事動線のアイデアや考え方
- 水回りの配置
- 帰宅動線や収納計画
- 玄関の向きや庭の広がり
- 採光と通風の取り込み方
などなど、間取り図作成依頼の際に伝えたあなたの家族の要望に沿って提案してもらったプランから、参考にできる部分を実際に建ててもらうハウスメーカーや工務店が作る間取りプランに落とし込んでいくようにすることで、理想の間取りに近づけやすくなっていきます。
逆に現在提案を受けている設計図面で、耐震性や構造上の問題など本当に建物として安全なのか心配な場合、他の間取り設計ができる業者(建築設計事務所や建築家が運営するWEBサービスなど)に間取り診断を依頼してセカンドオピニオンとして利用するのがおすすめです。
まとめ
賃貸や売買などの不動産業者が利用する間取り図作成代行システムなどもありますが、この記事では新築一戸建てオリジナルの間取り図の設計や作成のみを依頼できるサービスに絞って紹介しました。
「工務店やハウスメーカーと時間をかけて打ち合わせを進めたのに、提案してもらった間取りプランがどうしてもしっくりこない…」なんてこともあるので、誰かに間取り図だけ作成してほしいと感じることもしばしば。
住み心地の良い家を建てるには、実際に住むあなたの家族の生活に合わせた間取りにすることが必須条件ですので、この間取りで良いのか心配しているのであればまずは無料のWEBサービスから利用してみるのがおすすめです。
理想の家を叶えるためにも、今回ご紹介した方法で間取り図作成を依頼してみましょう。